東京渋谷で訴える!原発20km圏”殺処分”の牛たちを守る「希望の牧場」吉沢牧場長

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10月24日(月)午後、東京渋谷駅のハチ公前広場で希望の牧場の吉沢正己牧場長が
福島の人たちの思いを訴えた。

「福島の人達は差別を受け苦しんでいる、放射能汚染に苦しんでいる。
 福島県のみんなのことを考え、想像して欲しい。」

「牛たちは被曝してしまい、商品価値はなくなったが
 無意味に殺処分するのではなく、被曝研究の目的で生かしたい。」

今回が東京での5回目のアピール行動だった吉沢さんは、
「繰り返しアピール続ける中で、メディアへの露出も増えてきた、少しずつ希望の牧場のこと、警戒区域内の牛たちのことが認知されてきている。
しかし、まだまだ政府を動かすには力が足りない。
もっと多くの人に知ってもらい、政府や自治体が無視できない実力を得たい。」
と、今後も粘り強くアピール行動を続けていく考えでいる。


●牛たちの囲い込みと隠される20km圏内

希望の牧場の舞台となっている吉沢さんのエム牧場では、広い放牧地の中で330頭の牛たちが今も元気に生きている。
一方、原発20km圏内には、放置された牛たちが1000頭以上、街中を自由に歩き回っているという現実もある。
一時帰宅した人達から「牛に家を荒らされた」「牛が町を汚している」といった苦情が各町役場に寄せられていることもあり、自治体は牛たちを特定の場所に囲い込み管理する方針を出し始めているという。

しかし、吉沢さんは、囲い込みの目的が牛たちの保護のためなのか、自治体が牛たちにエサや水を与え命を守っていくのか、しっかり見ていく必要があると語る。

牛たちの命を守るには、お金も人も必要であり、政府の方針が”殺処分”である現状では、苦情対策として牛たちを特定の場所に集めたとしても、命をつなぐための予算や人がどこからでるのか。。。
予算がなければ牛たちにエサを与えることができない、エサがなければ牛たちは餓死してしまう・・・
結果的に、餓死させるための囲い込みになる危険性がある

そして、原発20km圏内へのメディアの立ち入りが制限されていることについて、
「政府は20km圏内・警戒区域内の現実を隠そうと思っているのではないか。
 これでは20km圏内でもしも悲惨なことが起こっても、国民に現実が伝わらない」

と強い危機感を抱いている。



”牛たちの命を無意味に奪うのではなく、動物の被曝研究、除染研究の目的で生かす”という希望の牧場プロジェクトは、まだまだ政府や自治体に認められておらず、予断を許さない状況が続いている。
しかし、大学や研究機関での研究、調査も徐々に結果を出し始めている、警戒区域内の農家にもプロジェクトへの参加を呼びかけ、少しでも多くの牛たちの命を守りたい。これは牛屋の意地の問題だ、がんばりぬく。
と吉沢さんの表情は力強い。

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●希望の牧場 吉沢正己牧場長 渋谷ハチ公前アピール

福島で生きづつける吉沢さんの思い、少し長文ですがぜひお読みください。
※お話の内容が変わらない範囲で、一部編集しております。予めご了承ください。

==========
◯農家は逃げざるを得なかった

福島原発爆発放射能漏れ事故から七ヵ月が経ちました。
私は福島原発から14km地点の福島県浪江町で、330頭の牛を今も飼っています。

3月11日の大地震、大津波、そして12日からはじまる信じがたい原発の爆発事故を間近でこの目で見ながら、牛を守るために逃げるわけにはいかないと、停電の中で一週間被曝し続けました。

国や県、東電からの情報が一切無く、SPEEDIの情報が隠される中、浪江町の大勢の人が避難した津島という場所に、あの3月15日に大量の放射性物質を帯びた雪や雨が降りました。
大勢の方が被曝しながら、命からがらに二本松に逃げ出す。。。それがあの時の浪江町の状態でした。

近所の大勢の酪農家たちは、停電の中で水もエサも与えられない、原発からの放射能は猛烈に降り注いでくる。。。
そんな大混乱の中で、事故から数日のうちに搾乳牛すべてを諦め、逃げざるを得ませんでした。


牛たちを飼っていた大勢の農家のみなさんの無念の気持ちは、今も私の気持ちを奮い立たせます。


◯べこ屋の意地

私は浪江町で今なお330頭の牛を育てております。
被曝してしまい商品価値はまったくありません。
しかし、私は自分の作った牛舎の中で200頭300頭の牛を餓死させるわけにはいかない。

べこ屋の意地、畜産農家の意地の問題として、被曝覚悟でエサやりや水くれを続けて参りました。

私の体内からは、ホールボディカウンター検査で放射性セシウム134が3100ベクレル、セシウム137が3500ベクレル検出されました。
高線量の被曝をしながらもがんばってきたのは、牛屋として自分の牛を守るためにどうしても逃げるわけにはいかないという、強い思いからです。
その気持ちは今も変わりません。


◯国の方針は殺処分

今、希望の牧場の330頭の牛や、双葉郡内に残る1000頭を超える牛に対する国の方針は、殺処分であります。

多くの牛が豚がニワトリが、水もエサも無く死に果て干からびてミイラのようになっている。まさに地獄の様であります。

誰のせいでこんな風になってしまったのか?
東京電力の原発の爆発放射能漏れの大事故のせいです。

福島の大地を汚し、そして福島県の農家がみんなが苦しんでいます。
野菜を作っても、米を作っても、果物をつくっても
商売になりません。
福島県産の米は今年販売できるでしょうか、農家みんなが心配しています。


◯福島への差別

二本松でも、とうとうセシウムがでてしまいました。
そして今、福島県民みんなが困っているのは、差別にも近い風評被害の中で
福島県はいらない
福島県は放射能のバイキンだ
こういうような差別が起きている問題だと思います。


福島県は、東京、関東のために50年間電気を作ってきたんです。
水力発電所、火力発電所、原子力発電所10基、みんな東京のみなさんが使っている電気のためなんです。

その電気を作ってきた福島県が今、差別を受け苦しんでいる。
放射能汚染に苦しんでいる。

私は農家として、福島県のみんなの気持ちを東京で訴えたいと演説を続けています。

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◯被曝した牛たちは浪江町の希望になれる

福島県浪江町で330頭の牛は、今なお元気よく生きております。
たくさんの子牛たちも生まれました。

しかし被曝をして、売り物にはなりません。
この牛たちの新しい意味を、今わたしたちは訴えている所であります。

被曝して肉牛として売り物にはならないけれど、
全国の大学研究機関に呼びかけをして、
牛たちの被曝影響調査、牛たちの除染の研究調査をはじめて、成果がでてきております。

絶望的な浪江町の中でも、今後福島県の復興に役立つ被曝影響調査の確かな足がかりが、私の牧場では始まった所であります。

いま福島県200万人の県民は、放射能の影響調査ということで甲状腺やホールボディカウンター、尿検査、全員を検査することが始まっています。
若いお母さんたち、子供たちはどんどん福島県を離れ、人口は200万人を切りどんどん減ってきています。

食べ物心配も大きいと思います。心配だからこそ、しっかり調査をする、牛たちの体内のセシウム、ストロンチウム、様々な放射能の影響を徹底的にしっかり調べることが、食の安全にとって大事なことだと思います。

私の牧場の牛たちは、被曝した生き物として貴重なデータを提供することができると思います。だから私は希望だと思うんです。


◯絶望的な浪江町で戦う

逃げて、精神的に折れ曲がったままで良いのか、
仮設住宅で避難所で人生を終えて良いのか。。。

私たちは浪江町で戦うしかない、
逃げない、どんなに絶望的であっても、逃げてどうするんだ。
避難所で仮設住宅で人生終わってどうするんだ。
復興のために、明日の福島浪江のためにどうするんだ。
それを私は問いたいと思います。


福島県の農家の声を私は伝えたいと思います。
絶望的な浪江町の状況、放射能で汚染され、海の近くは津波で破壊され、
復興の”ふ”の字もありません。
だからといって絶望をし、人間的に生きる道がなくなって良いのか?

そういうふうに私は思うのです。

どうぞみなさん、福島県のみんなのことを考えてください、想像してください。

私たちは300頭の牛たちを、被曝研究のために立派に活かし抜いていきたいと思います。


◯生きる意味を考える

もし原発の事故が起こればどうなるか?考えようじゃありませんか。
もう一度福島と同じような事故が起これば、日本はおしまいです。

原発の電気にどっぷりと頼るような、そういう世の中から方向転換する時期がやってきたように思うんです。
放射能の問題は、福島県ばかりでなく、あちらこちらに広がってきています。

みなさん考えてください、みんなで日本の未来、この大震災、大津波、原発事故から見えることは、人間の生きる意味、私たちは何のために生きるのか一緒に考えようじゃありませんか

私の牧場の300頭の被曝した牛の生きる意味
これからも考えていきたいと思います。

逃げてくじけて倒れて、なんでこれで復興と言えるのか、
と私は浪江町で日々考えております。

どんなに放射能に被曝しようと、どんなに浪江町が絶望的な状況でも、負けるわけにはいかない。
東京電力に対し国に対し、その責任を明らかに、その償いを断固として求めながら、自分の力で浪江町の放射能汚染の現場を除染のためにがんばっていきたいと思います。

決して他人ごとではない、原発事故の大きな被害の中から、みんなで考える時がきたのだと思います
どうかよろしくお願いをいたします。
==========

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●みんなで協力、団結!「希望の牧場サポーター基金」のご紹介

10月から3月の半年間、300頭の牛たちの命を守るためには約900万円が必要となるそうです。
1日あたりの飼料代が約4.3万円。
10月1日現在で、約106万円が集まったそうですが、牛たちが冬を越すためにはまだまだ不足している状況です。
みんなで力を合わせて、牛たちをサポートしましょう!

以下、希望の牧場ブログより転載
警戒区域内に取り残された動物たちの命を救うため、当プロジェクトでは「希望の牧場モデルプロジェクト」となるエム牧場を中心に活動を行なってまいります。
みなさまのご支援・ご協力をお願いします。

「希望の牧場」サポーター基金について詳しくはこちら

「希望の牧場」オフィシャルブログ
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by nekotoru | 2011-10-25 12:01 | 福島 動物


普段は猫写真家ですが、たまに小さなメディアになって伝えます。おしどりマコさんケンさんの「自分がメディアになろうぜ」一期生?(仮&非公認)自分で見たこと聞いたこと、感じたままにお伝えします。


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